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3~5歳の保育料無償化について思うこと

by michico.i

元保育士の視点から今回はまじめに自治問題について考えてみようかなぁと思います。
といっても、そんなに政治も保育についても詳しくないので、現場の保育士がこう思っているんじゃないかなぁという目線で書いてみようと思います。

なぜ待機児童削減ではなく3〜5歳児保育料無償化なのか

保育の現場では慢性的な人材不足、環境不足が問題になっています。
特に0~2歳児の未満児クラスの場合は保育士1人が見られる子どもの人数が限られているため、子どもを受け入れたくてもその分保育士を置かなければならない。また、保育士を置けたとしても、限られた空間に子どもと大人がたくさんいては生活することも大変です。
子どもにとってたくさん大人がいることはとても怖いことで、慣れるのにも時間がかかってしまいます。
また、保育室を大きくしたり、数を増やすには工事をしなくてはいけないので、どんなに保育士の待遇をよくしようとしても、お金が足りずにできないのが現状なのではないかと思います。
私が勤めていた園は実際に昭和に建てられた園舎を今もそのまま使っている状態だったので、今の保育の指針にあった建物ではありませんでした。
それでも保育士は工夫をして日々保育を行っています。
待機児童を減らすには、人も建物も受け入れられる状態にしないといけない。でも現状その予算がつかないから、待機児童に対しての支援ではなく、今保育園に預けられている子どもの保育料を無償化することでお得感を出そうとしているのではないかと思います。(個人の意見です。)

保護者が望んでいること

ほとんどの保護者は保育園に子どもを預けて仕事に復帰したいと望んでいるのではないでしょうか。
けれど、子どもが保育園には入れないから社会復帰することができずにいる女性が多くいると思います。
特に保育園入園の申請では、仕事を持っている人でなければ審査が通りにくい。
妊娠をして切迫早産やマタハラなど様々な理由をもって仕事を辞めた人や、出産を機に仕事を辞め地方へ移り住んだ人たちは、仕事がないという理由で保育園に入りづらくなるのが現状です。
働く元気も意欲もあるのに、仕事が決まっていないから保育園に預けられない。
保育園に子どもを預けられないから面接にもいけない。このループを政治家の人たちに早く気づいて欲しいです。

多くの女性は子どもを預ける保育園を確保して安心して働きはじめたいと思っていると思います。
そもそも保育園が決まらないかもしれないという不安の中でどうやって仕事を探せるのでしょうか。

だから保護者はまず、保育園に子どもを預けられるようにお金を投資してほしいと思っているのではないでしょうか。

幼児教育の機会を奪ってはいけない時期の3~5歳児の保育料無償化も意味があることだとは思いますが、お金をかける優先順位が違うかなという気がしました。

現場の保育士の思い

0~2歳児を担当している保育士は拘束時間が3~5歳児の先生に比べ比較的長いと思います。
休憩といっても、昼寝中も5分置きのブレスチェックや日々の記録など、子ども達が小さければ小さいほど記録や確認が多くなります。
また、子ども自身ができることも幼児ほどではないので、子どもに一対一で付き合う時間が必然的に多くなるのです。
たくさん保育士がいればみんなで、業務を振り分けてできると思われがちですが、子ども一人一人の理解をしていなければ適切な保育ができないので、ほかのクラスの先生に変わってもらうことも、お願いすることも難しいのです。
今の待機児童の多さから、園で受け入れている0~2歳児は常に定員いっぱいいっぱいで保育士もぎりぎりの中で仕事をしています。
0~2歳児の担当の保育士は1クラス2名~6名で行っていることもありみんなで息をそろえるのも大変です。
子どもの人数も大人の人数も増えれば増えるほどトラブルが増えます。
そんな保育士としては、もう少し少人数の保育士と、少人数の子どもとゆったり保育をしたいというのが望みだと思います。

保育料無償化の前にまずしてほしいこと

今まで保護者としての気持ち、保育士としての気持ちをざっくり書いていきましたが、まずはじめに国がしなくてはいけないことは待機児童削減に向けてお金を使うことだと思います。
それは、単純に保育士の賃金を上げて潜在保育士や現職の保育士に現場でより頑張ってもらおうとするだけではなく、保育園の園舎を増やしたり、大きくしたり、クラスを分けて少人数クラスにしたり、子どもも大人も適正人数で保育を行える環境を整えることだと思います。
人にお金を払うことももちろん大切ですが、今まで働き続けている保育士は決してお金のためだけではなくて、子どものために保育士を続けているのだと思います。
そんな保育士達のやる気を出すためにまずは賃金を上げるというのは間違っていると思います。
保育士は子どものための保育園つくりにお金を使ってほしいのではないでしょうか。
むやみにお金をただばらまいても、お金に目がくらんだ人が集まるだけで、保護者が安心して図けられるような良い保育は行われません。
働きやすく、生活しやすい保育園を作ることが第一で、それと同時に保育士の賃金を上げることが保育士にとっても子どもにとっても保護者にとってもいいのではないでしょうか。
もちろんすべて近い未来に実現してほしいことです。
政治家はみんなお金持ちだから、保育園に預ける親の気持ちがわからないと思いたくありません。
誰だって人の子で、きっと人の親だから、同じ人として気持ちを共有できると信じています。


michico.i
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